プレミアムSTC発売

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プレミアムSTC発売

最近、名前にプレミアムのついた商品をよく見かけるようになりましたよね。

このたび当社もSTC®炉の販売累計300基達成を機に、「プレミアムSTC」を発売しました。

STC®炉全景

   
STC®炉は線材コイル、棒鋼、各種冷間鍛造品などの多様な熱処理を可能にした設備で、STCはShort Time Cycleの略で、STCは当社の登録商標です。

特殊鋼が本来持っている特性を最大限に引き出すために、鋼を適当な温度に加熱し、適当な速度で冷却する処理のことを “熱処理” と呼び、目的に応じていろいろな方法がありますが、STC®炉は焼鈍(焼きなまし)を目的とした設備で自動車部品用途にお使いいただいているケースが多いです。1979年の初号機受注以来、おかげさまでこのたび累計300基販売を達成しました。

ところで、「どこがプレミアムか?」といいますと、そのトップクラスの “省エネ性能” です。ここでいう省エネ性能とは、炉内の加熱に使用される燃料使用量の削減率を意味していまして、プレミアムSTCは最も高い省エネ性能を誇るといわれる “リジェネレイティブ・バーナー” と同等の性能を持ちながら、メンテナンスの負荷を大幅に軽減しています。そして、温度の均一化を図ることにより、熱処理品質の安定化にも寄与した新商品です。

そして、今回は新たに開発した新型燃焼システム「DINCS」を採用しています。間接加熱に用いるラジアントチューブの排気側に取り付けた高効率熱交換器により、排ガス保有熱を効率的に燃焼空気に伝達できるようにしたことで、トップクラスの省エネルギー性能を実現しました。また、DINCSに用いる熱交換器の製造には、これも最近よく耳にする「3Dプリント」の技術を駆使しています。高い耐熱衝撃性を有する炭化ケイ素を材料に用いていますが、従来製法では不可能であった、コンパクトながら広い熱交換面積と高い熱交換率を両立する形状を3Dプリンタを用いることで実現しました。

DINCSの構造
3Dプリンタで製造した炭化ケイ素製高効率熱交換器

プレミアムSTCは、従来のSTC®炉が持つ多様な熱処理に対応できる柔軟性、安定性、高品質に、トップクラスの省エネ性能を加えた新商品です。また、DINCSは単体での販売、例えば現在お使いの炉への組み込みも対応可能な燃焼システムです。

詳しくは、本日3月9日に発表したプレスリリース “トップクラスの省エネ性能を追求した「プレミアムSTC」を発売 ~3Dプリント技術を駆使した新型燃焼システム「DINCS」を採用~” でご確認いただけます。

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