自動車業界で活躍する型打鍛鋼品

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自動車業界で活躍する型打鍛鋼品

鍛造の起源は数千年前で、当時は単純なものでフイゴを用いて鉄のかたまりを棒材に鍛造し、武器、装身具等に加工していました。十八世紀末になり、現在の型鍛造機の基礎ができあがり、大量生産が可能になりました。また内質的にも均一で強くなったので、自動車工業と直結し非常に発展しました。

日本の自動車工業は、量産化の生産技術革新により、1960年代後半には米国に次いで、わが国を世界第2位の自動車生産国といわれるまでに発展させ、自動車部品の型打鍛造品需要は、ますます増加状態にありました。

当時、わが社の自動専用型打鍛造部品は0.3キログラムから200キログラムの製品を生産していました。使用する素材は社内の溶解精錬材を使用するので、真空処理、特殊溶解等により、内質的にも十分に配慮され、需要家の要望にこたえています。主な製品はクランクシャフト、リヤーアクスルシャフト、フロントアクスルセンター、コネクティングロッド、ナックルアーム、ギヤ類等の数十種類におよびました。

クランクシャフトクランクシャフト
リヤーアクスルシャフトリヤーアクスルシャフト
フロントアクスルセンターフロントアクスルセンター
コネクティングロッドコネクティングロッド
ドライブピニオンドライブピニオン

また、新しく知多工場内に第二鍛造工場が建設され、35MTカウンターブローバンマー、レジュースロール、連続調質炉等の新設により、型打鍛造品の生産が増強されました。さらに、リヤーアクスルシャフトを主体にした全自動フォージングマシンの発注も終わり、鍛造から検査までのラインシステムか計画されました。

これらの型打鍛造品は築地工場において、鍛造、熱処理がおこなわれ、十分な品質管理のもとに、需要家に納入されていました。

(大同通信 1969年8月号から)

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