快削鋼の王者 超々快削鋼 SFC3FT

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快削鋼の王者 超々快削鋼 SFC3FT

超々快削鋼は、従来からわが社の星崎・知多工場で製造し、需要業界に親しまれている超快削鋼(鋼種名SFC3F)にテルルを添加し、更に削りやすくしたものです。この快削鋼は、現在ある快削鋼の中で最高に削りやすいもので、それは黄銅にも匹敵するほどです。被削性はこんなにすぐれています。

工具寿命が延びている

第1図は全く同じ条件で30分切削後、工具の摩耗程度を比べたものです。超々快削鋼が、いかに工具寿命を向上させるかがよくわかります。

仕上面が良くなる

第2図は同じ条件で切削した時の、仕上面粗さを比較したものです。その良さがわかります。

切りくずの破砕性が良い

下の写真のように、切りくずの破砕性は良く、自動盤切削に最適です。

切りくず

どんなところに使われるか

用途は広範囲にわたり、「黄銅の不安定で、しかも高価なこと」と「超々快削鋼の被削性が、それにほぼ匹敵している」ということで、 従来の真鍮の分野にまで食い込んでいます。主な向先は電気通信機械部品、精密機械部品、産業機械部品、自動車部品、二輪車部品などです。

快削鋼が使われている製品

当社の超々快削鋼は、産業界が増産と人の問題で機械加工の合理化、すなわちNC化、多軸化が採用されるため、被削性の要求度が強くなる傾向にあり、今後ますます珍重されることでしょう。

(大同通信 1970年3月号から)

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