エンコーダ、リニアゲージ用高温対応点光源LEDを開発

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エンコーダ、リニアゲージ用高温対応点光源LEDを開発

2016年9月26日、当社はACサーボモータ用光学式エンコーダやリニアゲージ等に利用される高温対応LEDを開発したと発表しました。点光源LEDとしては業界で初めて動作保証温度上限105℃を実現。赤外光LED MED8P73(発光窓径50μm)、 MED8P74(同150μm)を、10月から販売を開始します。また、LEDの横漏れ光を防止する遮光型LEDも順次販売します。

照明、表示用途で用いられる一般的なLEDがチップの全面から光が放射されるのに対し、点光源LEDは微小な発光窓からのみ光が放射されます。

MED8P73(発光窓径50μm)
MED8P74(発光窓径150μm)

この製品を開発した背景としては、産業用ロボットなどのACサーボモータには、回転検出用途で光学式エンコーダが使用されています。そのサーボモータには高負荷、高密度実装が求められており、また多様な使用環境の要求から、同製品に使用される部材の高温対応が必要とされています。しかし、光学式エンコーダに搭載される点光源LEDでは、高温動作での光出力低下、あるいは短寿命の課題が存在していました。また、リニアゲージ等においても同様に高温動作が必要とされています。

そこで当社はLEDの光を生成する活性層に発光効率の高い多重量子井戸構造を採用することで、従来から用いられている単層の活性層構造のLEDと比較し、長時間通電における光出力の低下を改善してきました。多重量子井戸構造とは厚さナノメートルオーダーの薄膜を組成の違う層で挟み、量子効果を発現させて光の発光・受光の効率を高めた薄膜構造をいいます。(1ナノメートルは10億分の1メートル、すなわち100万分の1ミリメートルです)

今回、さらに多重量子井戸層の成膜条件に高温時の光出力低下と層内の発熱を抑制できる最適点があることを見出し、この最適点に成膜条件管理をコントロールすることで動作保証温度上限を従来の80℃から点光源LEDでは業界で初めて105℃に引き上げ、使用上充分な電流での高温動作を可能としました。

本製品により、エンコーダやACサーボモータ、およびそれらを搭載する産業用ロボット、リニアゲージを搭載した工作機器など産業機器の熱設計の自由度を高める効果が期待されます。

本製品を9月28日から30日にかけて東京ビッグサイトで開催される「センサエキスポジャパン2016」に出展します。当社ブースにお気軽にお越しください。

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