新析出硬化型ステンレス鋼 DSP1H
大同製鋼の中央研究所で生まれた“超えてる材料”、それが新析出型ステンレス鋼 DSP1Hです。
■DSP1Hは、冷間加工硬化率がきわめて低いので、常温付近で圧延や引抜き、圧造などが容易にできます。
■DSP1Hは、約500℃x1時間の析出硬化熱処理で、HRC48程度のかたさになります。
■DSP1Hは、冷間加工硬化が小さく、硬化熱処理温度も低いので、ほとんど硬化によってひずみ(変形)を起こしません。
■DSP1Hは、ステンレス鋼ですから、通常の雰囲気では、ほとんど錆びることはありません。
■DSP1Hは、18-8や17-4PHステンレス鋼に比べると、旋削ドリル、タッビングなどの切削加工が容易にできます。
■DSP1Hは、17-7PH鋼のように、析出硬化のための事前処理は必要ありません。固溶化熱処理の温度も約900℃と低く、冷却速度の影響もほとんどありませんので、熱処理はきわめて簡単です。
ミニモーターシャフト
ひずみがないので騒音のないモーター用シャフトとして、ステレオ、テープレコーダー、洗濯機、扇風機、噴水ポンプなどに使われます。
高カステンレスソケットスクリュー
コールドヘッダーが可能で、引っ張り強さ140kg/mm2のステンレス鋼ねじは世界で初めてで、今後の海洋開発や宇宙開発に大いに役立つかもしれません。
(大同通信 1971年7月号から)