ステンレスストリップ用横型光輝焼鈍炉
家庭電器、台所器具、日用品などステンレス製品は、私たちの生活の中にますますその用途が広がってきています。
このため材料面で、薄いステンレスストリップ(0.3mm以下)の需要が急増し、この極めて薄い材料を、効率よく安定した品質で、かつ連続的に処理のできる焼鈍炉の開発が望まれるようになってきました。
機械事業部では、技術力と経験を結集して、この要請に最も適した連続式横形光輝焼鈍炉の、日本での第1号炉を完成し、国内メーカーに納入しました。
ステンレスストリップ用横型光輝焼鈍炉
仕様
炉の全長 22m、被熱物 SUS304、0.08-0.6mmt X 600-700mmw、ラインスピード 6-50m、能力 1,500kg/h、焼鈍温度 1,050℃
構造
前室、加熱炉、ジェット冷却室および後室よりなり、炉内ふんい気にはアンモニア分解ガスを使用します。加熱室は、マッフルチューブ式で、変形防止のため波形構造を採用しており、また炉の出入ロシールも特殊な構造です。
特長
- 炉内は特殊なグラファイトロールにより搬送するので、ストリップにきずがつかない。
- 焼鈍後のストリップの平坦度がよい。
- 低露点の維持、加熱室の変形防止、安全対策などに優れている。
- ふんい気ガスの使用量が少ない。
- 炉内におけるストリップの破断が少ない。
- ランニングコストが安い。
(大同通信 1974年12月号から)