安全ベルト用みがき特殊帯鋼
3点式シート・ベルト
上の図のA・B・Cの部分にみがき特殊帯鋼が使用されており、Cの部分には王子工場の焼入課で製造したぜんまいが使用されています。最近の動向として、人体への圧迫感をやわらげる必要があるため、可変荷重バネの開発も推進中です。
王子工場冷延課と知多工場帯鋼課で製造しているみがき特殊帯鋼が、自動車用安全ベルトのバックル材、巻取装置等に使用されています。材料は、主にSCM435とS50Cの板厚2.0ミリメートルです。
シートベルトのバックル(左)とタング
「シートベルトを締めましょう」の合言葉で使われている安全ベルトは、2点式(腹部)と3点式(腹部と肩部)とがあります。これは乗員の車外放出・車内衝突を防ぎ、死亡率の激減に寄与するため、着用の法規制の動きがあり、これからはパッシブル・タイプ(べルトを着用しないと座れない)になると思われます。
(大同通信 1980年3月号から)