新しい感覚のステンレスケージとフェンス
みなさんも一家団らんで動物園の一日を楽しく過ごされた思い出があると思います。今回はステンレス線の、新しい用途開発の一例として、動物園向けの檻を紹介します。
クマの檻に使用されているステンレス線
従来の檻は表面を塗装した直径16~22ミリメートルの軟鋼線を用いた鉄格子の構造が主流です。小動物や烏類用の檻は、その上に菱金網を張るため見づらいものが多くありますが、当社のステンレス線の檻の特長を以下に説明します。
観察しやすい
全点溶接の格子ネットで、動物に適した線径と網目が選定され、非常に見やすくなっています。
強度を保証
高抗張力(110~120キログラム/平方ミリメートル)のステンレス硬線を用い、線径は類人猿、猛獣用で直径6ミリメートル、小動物、鳥類は直径2.6~3ミリメートルです。類人猿用にトランポリンのネットと同じように、四方に引っ張って取り付け、強度を保証しています。
省力
定期的な塗装補修も不要で、メンテナスの経費と労力が省けます。
快適な環境
動物の排泄物や水洗いによる”さび”の発生も少なく、飼育ケージが動物にとって快適な環境であることから好評を博しています。
当社はステンレス線の用途開発を通じて、動物園など特異な分野や幅広いユーザーにも、大同特殊鋼のPRとイメージアップを図るべく、新しい分野の開拓を推進しています。
ステンレスケージの導入例
- 飼育ケージ 子猿、夜猿
- 小動物用 鹿、レッサーパンダ
- 猛獣用 クマ
- 類人猿用 オランウータン、ゴリラ
- 野鳥用 オウム、野鳥類
- 一般用 野球場、オートテニス
ステンレスフェンスの導入例
- 動物用 サファリフェンス
- 公園用 テニスコート、海浜公園
(大同通信 1980年9月号から)