ショートタイムサイクル焼鈍炉(STC炉)
ショートタイムサイクル焼鈍炉(STC炉)
生活必需品である洋食器、女性の口紅用容器、バネ等の金属製品を造るとき、加工を容易にするために金属を加熱、冷却して組織を均一にする必要があります。そして、この処理を焼鈍といい、処理する設備を焼鈍炉と呼んでいます。また加熱、冷却過程ともに、酸化を防止するために保護ガスを使用しています。
焼鈍方法
入口テーブルの上に準備された材料をプッシャーで加熱室へ押し込み、熱風を材料に吹きつけて加熱します。加熱を終えた材料は、次に冷却室で冷風により冷却された後、後部テーブル上に取り出されます。
STC炉の特長
- 高速の熱風と冷風を吹きつけて、短時間で熱処理を行います。(ショートタイムサイクル)
- 均一加熱が可能で品質が良い。
- 省力設計が施されているため、専従のオペレーターは不要。
- 燃焼排ガスの熱回収、保護ガス量の減少等、省エネルギー化を図っています。
- 建屋、基礎を含めた総合設備費が安い。
このようにSTC炉は、非鉄、鉄鋼の焼鈍に優れた特長をもっており、現在活発に営業活動中です。
(大同通信 1981年6月号から)