極限に挑戦する大同のレアメタル
超耐食・耐熱用新金属材料
タンタル(Ta)やニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)など耐火金属と呼ばれるレアメタルは非常に高い耐食性、耐熱性を有しており、スーパーアロイでは耐用できないところに使われています。取扱い製品としては、棒・線、帯・板、箔、パイプなどの素材から加工品まで、様々な製品を供給しています。
一般工業用をはじめとし、その用途は広範囲にわたっていますが、私たちの身近な生活に関連する用途に、化学繊維の紡糸用ノズル(写真)があります。厚さ1mmのタンタル板に10ミクロンという小さな孔を数万個あけて使われますが、これはタンタルの耐食性を活かした用途例です。
この他、熱交換器や製薬反応釜など、各種化学装置の内張り材や耐熱性を活かした用途として、真空加熱炉用ヒーター、反射板、真空蒸着用ポート、核融合炉部品などがあります。
主な材質の特長と用途
材質 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
タンタル |
白金に次ぐ耐食性 高温強度が高い 融点2996℃ |
化学装置ライニング ヒーター、トレイ 化学紡糸ノズル |
ニオブ |
タンタルに次ぐ耐食性 高温強度が高い 融点2486℃ |
化学装置ライニング ゲッター材 |
モリブデン |
高温強度が高い 酸、溶融金属に強い 融点2610℃ |
真空加熱炉ヒーター、トレイ 核融合炉部品 溶融金属用ルツボ、ポート |
タンタル化繊ノズル
ニオブライニング反応釜
タンタルポート
モリブデンラック
(大同通信 1990年8月号から)