遠心分離機用大型回転胴
遠心分離機は、高速回転による遠心力を利用して、固体と液体、比重の異なる液体と液体を分離するものです。その一部を構成する回転胴は、分離する物体を保持し、飛散しないようにする容器です。
遠心分離機用大型回転胴
外径620ミリ、高さ310ミリという大きなものもあります。毎分5000回以上の高速回転をするため、高い強度(耐力)と靭性が要求されます。また、当社が開発した大型回転胴は、主として船舶用燃料油のスラッジと水を排出する遠心分離機に使用されるので、耐食性に優れていることが望まれます。
遠心分離機回転体の構造
当社の製品に用いられる材料は渋川工場で高度に管理された成分と、特殊な精錬を施すことにより得られた、高い清浄度を有する2相ステンレス鋼です。この素材を知多工場の大型カウンターブロー・ハンマーにより型打鍛造することにより、要求に沿った優れた品質が得られました。
当社で開発した大型回転胴は、お客様からの評価も良好ですから、今後船舶用、食品工業等の分野に広く愛用されることになるでしょう。
(大同通信 1983年3月号から)