酸素バーナー式飛灰溶融システム
ゴミ焼却炉の飛灰を瞬時に無害化、減容化
酸素バーナー式飛灰溶融システムは、アーク式灰溶融システムで多くの実績を持つ大同特殊鋼が、これまで困難とされてきた飛灰の単独溶融を可能にした画期的な燃焼式溶融システムです。
飛灰とは焼却炉の排ガスに含まれるばいじんを集塵装置で集めたもので、ごみ100に対し、焼却灰8、飛灰3程度の割合で発生します(割合はストーカ式焼却炉の場合)。
この「飛灰」は、重金属を多く含むため「特別管理一般廃棄物」に該当し、決められた方法で処理※1をせずには埋められないことになっています。また、高塩基度、高融点と設備への負担が多い物質であるうえに、ダイオキシンを多く含むため環境面でも問題になっています。
しかし、「酸素バーナ式飛灰溶融システム」は、高温の火炎の中で瞬時に飛灰を溶融するため、これら設備面、環境面の問題もクリアできます。特にダイオキシンは溶融処理することにより99.9%分解されます。
※1 決められた処理方法:溶融法、セメント固化法、薬剤処理法、酸抽出法のいずれか。ダイオキシン対策として有効なのは、溶融法のみ。
酸素バーナー式飛灰溶融システム
酸素バーナー式飛灰溶融システム
- 高温の火炎 → 飛灰が完全に溶ける。
- 燃焼効率が高く、燃焼消費量が従来品の半分 → 溶融原単価が低くできる。
- CO2発生量が少ない → 地球環境に与える負荷が少ない。
- コンパクトな炉体 → 既設の改良計画にも適用しやすい。
- 立ち上げ・立ち下げ時間が短い → 時間・燃料のロスが少ない。運転操作に特別な資格は不要。
溶解スラグ
酸素バーナー式飛灰溶融システムを使うと
投入する飛灰はスラグ化されることにより、7分の1から8分の1の容積となります。また、溶融固化されたスラグは、土木資材等幅広い用途に有効活用されています。
(ふれあいDAIDO 2000年7月号から)