通気性のある金属「吸着プレート」
金属粉未をご存じですか?文字どおり一見「粉」に見えますが、これがれっきとした鋼。溶けた金属をガスや水の中に噴霧して、一粒一粒の金属粉末を造ります。
特殊なガスで噴霧してゆっくり固めたガス噴霧粉末は球状に、水で噴霧して急激に固めた水噴霧粉末はイガイガ状にと形状を変えられるため、用途によって製法を使い分けます。
![ガス噴霧粉末(拡大写真)](/images/topics/img494_1.jpg)
![水噴霧粉末(拡大写真)](/images/topics/img494_2.jpg)
どちらの製法でも当社の金属粉末製造技術で粉末の性質、形、粒度の調整は自由自在。当社の金属粉末は自動車部品、医療用機器など幅広い分野で活躍しています。
金属粉未は型に粉末を詰め込み、焼き固めて製品を造るので、複雑な形状を造ることが可能な点が特長ですが、金属に通気性を持たせられる特長も併せ持っています(多孔質焼結体)。
「吸着プレート」はイガイガ状の水噴霧粉末を焼き固めた多孔質焼結体を通気溝、通気孔のある金属製のフレームに組み込んだものです。真空ポンプで吸引すると薄いフィルムやシートを吸い付けるため、半導体ウエハのような薄くて平らな材料の固定や搬送に適しています。通気性はあっても耐熱性、導電性、伝熱性といった金属の特性はそのままの「吸着プレート」。活躍の場は、ますます広がりそうです。
![吸着プレート](/images/topics/img494_3.jpg)
(ふれあいDAIDO 2001年9月号から)