振動を吸収する素材 D2052
小さな振動の影響が、意外に大きいことをご存じですか?振動は騒音の発生原因になるだけでなく、精度の低下を招いたり、共振による思わぬトラブルを起こしたりする可能性があります。そんな悪者の「振動」を吸収する素材が生まれました。それが制振合金「D2052」です。「D2052」は固体に生じた振動のエネルギーを熱エネルギーに変換し、固体の振動を小さくする金属です。
双晶型の制振合金 D2052合金の特長
優れた制振性
- 制振能の周波数依存度が少ない
- 歪みが大きい領域まで制振特性を発揮
溶接が容易
- TIG、電子ビーム、スポット、レーザービームなどの溶接・ロウ付け
優れた成形性・加工性
- 熱間・冷間加工が容易で、複雑形状も大丈夫
- バネ、パイプ、ボルト、ネジ、薄板、細線、箔も加工できます
非磁性
使用例
旋盤台座、チェーンソー、モーターなどの回転体、コンプレッサー廻り、音響機器、パターなど

使用例
成分(at%)
マンガン(Mn) 73%、銅(Cu) 20%、ニッケル(Ni) 5%、鉄(Fe) 2%
※D2052は、金属材料技術研究所によって開発された合金をベースに当社が独自の改良を加え、コスト面や汎用性をさらに向上させたものです。
※2018年現在、制振合金の製造・販売はすでに終了しています。
(ふれあいDAIDO 2002年3月号から)