量産化された大同の電熱線材

topics

量産化された大同の電熱線材

電熱材料の中で、私たちの身近で最も広範囲に使われているのが、鉄クロム線(FCH2)です。このFCH2の特徴は一一

・含有成分 = クロム 20%、アルミニウム 4%、残り鉄
・比抵抗値 = 123マイクロオウムセンチ(鉄の12.7倍)

この材料は比抵抗値が高く、また高温で酸化されにくいので、高温用材料として多方面で使われています。

・家庭用として、ヘヤードライヤー、卜ースター、電気コンロ、ポットなどに使われる小型発熱材
・工業用大型各種発熱・抵抗材
・さらに、油の燃焼炎を幅射熱に変える、石油ストーブの金網

ヘヤ―ドライヤー
電気コンロ
ポット
石油ストーブ

この材料は従来溶解作業や、熱間圧延作業がやりにくいために、小規模に生産されていましたが、当社では各種の研究を重ねた結果、合理的な量産化に成功しました。現在、当社の知多および星崎工場で、6~7mm径の線材に加工し、素材として線引きメーカーに供給しています。コイル単重も大きく、線引き性もよいことで、ユーザーに大変喜ばれています。

(大同通信 1974年9月号から)

335/570

関連記事RELATED ARTICLES