今はなき工場を偲ぶ 熱田工場

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今はなき工場を偲ぶ 熱田工場

大同特殊鋼(株)は、1916年8月に名古屋電燈(株)製鋼部から独立し、「(株)電気製鋼所」として創業しました。熱田工場でフェロアロイ、工具鋼の生産を開始し、他社に先駆けて電気炉製鋼の礎を築きました。1922年7月、「大同製鋼(株)」は(株)電気製鋼所との合同により熱田工場、福島工場の現物出資を受け、社名を「(株)大同電気製鋼所」に変更。熱田工場は、1927年に当時国内最大の10トン炉を設置、その後鋳鋼専門工場として設備の増強を図りました。

第2次世界大戦の近づく1938年、当社は再び「大同製鋼(株)」に社名を変更。熱田工場は空襲の被害を受けたものの、終戦後いち早く生産を再開し、当社の復興を支えました。しかし、企業再建整備法に基づき1950年2月に大同製鋼(株)は解散、同時に「新大同製鋼(株)」を設立。同年6月、当社の創業期を支えた熱田工場は築地工場への移設集約を終え、その歴史に幕を閉じました。

(株)大同電気製鋼所の外観(株)大同電気製鋼所の外観
(株)大同電気製鋼所 熱田工場 鳥瞰図(株)大同電気製鋼所 熱田工場 鳥瞰図
当時国内最大の10トンエレクトロメタルス式アーク炉(1927年)当時国内最大の10トンエレクトロメタルス式アーク炉(1927年)
熱田工場跡地付近 面影はもうない熱田工場跡地付近 面影はもうない

(ふれあいDAIDO 2013年11月号から)

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