合同慰霊祭行われる

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合同慰霊祭行われる

1959年11月10日、伊勢湾台風で遭難した従業員とその家族212名の合同慰霊祭が14時から覚王山日泰寺で行われ、約500名が参列しました。

合同慰霊祭(覚王山日泰寺)

「平常時ならばわずか一人二人の遭難者が出ても、みんなが胸をつぶす思いに打たれるのが世の常であります。私の最も胸を痛めることは、皆さんの一人ひとりのご最後の様子さえ知る由もなく、ご遺族の方々と一々しのび合うには余りにも多数の方々が一時に遭難せられたことであります。合同慰霊祭ということばは何という冷酷無残なひびきをもつことでありましょうか。どうか私たちのこの気持をうけられ安らかに冥されるよう祈ります」と別れを述べる石井社長の言葉も涙でくもり、かけ替えのない人々を失った悲しみがひとしお参列者の胸を打ちました。

続いて愛知県知事はじめ多数の弔辞があり、遺族、参列者が焼香を行い、故人の冥福を心から祈りました。最後に慰霊祭執行委員長として石井社長からご遺族の皆さんに対する挨拶、ご遺族代表の挨拶があり、16時に合同慰霊祭を終えました。

一方、高蔵製作所に収容された1,500名を超す罹災者は社宅、寮の復旧工事が進むに伴い、その数は減り、10月末には700名、11月上旬にはほとんどが帰宅し、収容所を閉鎖しました。当社は伊勢湾台風により甚大な被害を受け、星崎工場を中心に生産停止という非常事態に追い込まれたものの、従業員たちの献身的な取り組みにより復興を推し進め、11月中旬の星崎工場の全面再開を最後に全社がフル操業に入り、ここに完全復活を遂げました。

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