あらゆる産業に奉仕する軸受鋼

新幹線の“ひかり号”や“こだま号”をはじめ皆さんが毎日通勤に利用されている電車、バス、乗用車のほか圧延機、工作機械、紡織機械、農業機械などに、多くのベアリングが使用されています。これらのベアリングには、高炭素－クロム軸受鋼やニッケル－クロム－モリブデン系肌焼鋼が使用されており、その中で使用量のいちばん多いのが“SUJ2”です。

ボールを組込んだベアリング(左)、コロを組込んだベアリング

この鋼は知多工場で、精選された原材料を当社が開発した特殊な溶解法で溶解し、さらにR-H式真空脱ガス処理で酸素を除去して、非金属介在物の減少を図っているものです。この清浄な鋼は、厳しい品質管理のもとに、星崎、知多、平井の各工場で丸棒、線の圧延品、二次加工品に、また高蔵で搾出品に製造されております。

これらの素材から、写真に示すボール、コロ、ニードル、レースなどが製造され、先に述べた各分野で利用されています。

コロ、ニードル

ボール

(大同通信 1970年1月号から)