厳しい品質管理で生まれるタービン翼材

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厳しい品質管理で生まれるタービン翼材

大同のタービン翼材は12クロム鋼(SUS50)に改良を加えた0.1%炭素-12%クロム耐熱鋼(DSR03H)で、船舶および火力発電所の蒸気タービン翼に使用されています。

タービン翼素材(平角品)
タービン翼素材(型打鍛造品)

蒸気タービン翼材は高温、高圧のきわめて苛酷な条件のもとで使用されるため、高度な性能が要求されます。わが社のタービン翼材の製造は10数年前に計画され、積年の研究の成果により、1960年ごろから高性能な材料ができるようになりました。

DSR03Hは渋川工場の真空アーク溶解炉で溶製され、その特長は

・化学組成が安定している
・組織が均一で偏析が少ない
・地キズ、介在物か少ない
・常温における衝撃値が高い

等であり、厳しい品質管理のもとに製造されています。船舶用として、造船王国日本が世界に誇るマンモスタンカー等の心臓部である主エンジンの蒸気タービン翼に使用されています。また、火力発電所の蒸気タービン翼材としても納入されています。

(大同通信 1970年7月号から)

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