スターテーパー

特殊鋼を水飴のように引き伸ばして、両端を細くしたテーパー棒を作る、当社独自の発明による画期的な加工機「スターテーパー」1号機が完成しました。

スターテーパー１号機

上の写真が、その心臓部ですが、通電加熱により正確な温度分布を与えた特殊鋼の棒鋼を急速に引っ張ることで、希望する形状のテーパー棒を能率良く生産することを可能にした装置です。

下の写真は同機で製造したテーパー棒で作られたFF車用懸架ばねです。現状では丸棒を切削加工してテーパー棒を作るのが一般的ですが、この「スターテーパー」では、一気に塑性加工により形を作るので、材料歩留が100%であり、また生産性も極めて高くなっています。

テーパー棒で作られたFF車用懸架ばね

この装置で作られたテーパーコイルばねが、世界のFF車に塔載されるのも、そう遠い話ではないでしょう。

(大同通信 1982年12月号から)