(株)第二大同電気製鋼所 設立趣意書

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(株)第二大同電気製鋼所 設立趣意書

民需専門の圧延工場建設を目的に、1937年3月に設立された(株)第二大同電気製鋼所の設立趣意書を紹介します。

(株)第二大同電気製鋼所 設立趣意書

(株)大同電気製鋼所は従来特殊鋼材、各種工具鋼、鋳鋼品、合金鉄、特殊軌条、発条および各種電気炉などの製造販売に従事し創業以来ここに二十年その間設備の充実、技術の向上、新製品の製作普及に邁進努力せし結果、今や鋼種の数も百数十の多きにおよび、いささか我が国産業界に寄与せしことを喜ぶとともに、将来ますます使命の重大なることを痛感するところなり。しかるにこれら多岐にわたる製品の製造工程を技術的並みに経済的に、一層合理化するためには各種製品の分業化を必要とし、鋭意現設備を改善整備しつつあるも、近年激増せる需要に応ずるには既設工場の拡充のみによりては到底満足なる結果を挙げ得ず。ここにおいて新たに株式会社を設立し圧延工場を主体とする鋼材専門工場を建設し、大同電気製鋼所の既設諸工場と相呼応して将来の発展を期すべく本会社の創立を発起するに至れり。
右本会社設立の趣意を明らかにするとともに各位の賛同を希望する所以なり。

星崎工場の第1期計画では、圧延能力が月産高級鋼材600トン、中級鋼材400トン、普通鋼材2,000トンに見合う設備とし、製鋼能力は月産高級鋼塊1,200トン、中級鋼塊600トンの設備としていました。しかし、1937年2月の(株)第二大同電気製鋼所創立総会を迎える時期には鋼材需要漸増の傾向が現れていたため、第2期計画の一部を繰り上げ、製鋼能力年産2万トンを第1期計画に追加しました。

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