大同製鋼が開発した複合溶鍛品

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大同製鋼が開発した複合溶鍛品

この製品は当社独自の考案に基づき、全社の知能を結集して開発した複合材料で、製鋼技術と粉末冶金技術を組み合わせた特殊なプロセスにより製造されるもので、鋼の表面層にタングステンカーバイトなどの粉末を溶着させた特許製品です。

アルミサッシ用押出金型
圧延ガイド
鈑金シャーカッター

特長

  1. 硬化層は耐磨耗性が優れ、超硬合金に近い性能である。
  2. 硬化粉末と母材は一体であるため、はがれることがなく、また母材の靭性を十分に活用できる。
  3. 硬化層以外は鋼であるため、加工が容易で、またマグネットによるチャックが可能であることから加工精度を出しやすい。
  4. 写真のように必要な個所のみを部分的に硬化させることができるので使いやすく、経済的である。

用途

  1. 工具類(刃物および打抜き、絞り、押出し、冷鍛などの金型)
  2. 耐磨耗部品(ガイドなどの部品、その他)

この製品は上記の特長をもつ画期的な新材料であり、しかも母材には当社の特殊鋼技術が生かされているため、大同製鋼の複合材料としてユーザーの期待も大きく、現在各用途の性能を確認中であり、市場に姿を見せる日も近づいています。

(大同通信 1972年9月号から)

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