大同のステンレス鋼粉末

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大同のステンレス鋼粉末

最近の粉末冶金工業の発展にともなって、合金鋼粉末の利用が盛んになってきました。なかでもステンレス鋼粉末は多方面において強く関心を集めており、急速に需要の拡大が進んでいます。

ステンレス鋼粉末は、水噴霧法によって製造されます。水噴霧法とは溶湯を高圧ジェット水流中に注湯することにより、溶湯を微粉砕し、粉末にする方法です。水噴霧法により製造された粉末は、ち密かつ凹凸で不規則な形状となり、粉末治金に適した性質を持ちます。

ステンレス鋼粉末の水噴霧状況

従来、ステンレス鋼粉末はほとんど全量を輸入に頼っていました。研究開発本部では、独自にこの粉末製造技術の研究を進め、粉末特性として輸入品に勝るとも劣らない製品を開発しました。

月産30トンの生産設備が設置され、304L、316L、410L、430L等ステンレス鋼粉末の製造、販売を始め、各方面から好評を得ています。

これらの粉末はユーザーで成形焼結され、自動車、家庭用電気機器、事務機械、光学機器、フィルター等の部品になります。

ステンレス鋼焼結品

(大同通信 1975年2月号から)

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